不登校になった場合の子どもとの向き合い方│中学生活

中学校生活
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中学生の不登校の現状を知る

まずは現在の不登校の状況を押さえる必要があると思いますので、統計情報に触れていきたいと思います。
そんなもの欲してないわ!って方もいると思いますので、その方は目次から次の項目に進んでいただければと思います。

不登校数

文科省の統計によれば、平成29年度の全国の中学生の不登校数は10万8,999人。
対前年度比の5.6%増加していて、年々不登校数は増えている状況にあります。
全国の中学生数は同年で333万3,334人なので、全中学生の3.27%が不登校ということになります。

これは、100人に3人ということで、クラスに1人程度の不登校がいるということを表しています。

率直に言って多いですね。
10クラスあれば10人が不登校ということになります。

不登校とは

不登校の定義、ご存知ですか?
文科省によると、
「不登校児童生徒」とは「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、当校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者をを除いたもの」と定義されています。

ポイントとしては次の2点ですね

  • 病気や経済的な理由ではない
  • 年間30日以上欠席ある

この年間30日以上というところが一つのラインとなっています。

不登校の傾向

「児童1,000人当たりの不登校児童生徒数(文科省統計より)」は中学生、小学生ともに、平成29年度が過去最高値を記録しています。

学年度でみると、不登校児童生徒数は

  • 中学1年生 27,992人
  • 中学2年生 39,509人
  • 中学3年生 41,500人 計108,999人

学年が上がるごとに右肩上がりで不登校数は伸びています。

つづいて、不登校生徒の「学校、家庭にかかる要因」の上位3位をご紹介すると

  • 1番 家庭に係る状況(30.8%)
  • 2番 いじめを除く友人関係をめぐる問題(28.2%)
  • 3番 学業の不振(21.8%)

です。
以外?にも家庭環境に起因する不登校が一番であるとの結果でした。
貧困が日本の課題となっているところですが、これも一つの要因なのですね。

不登校になってしまったらどうすればよいのか

まずこれだけは言っておきますが、不登校になったとして、これをやれば必ず学校に復帰するといったような特効薬は存在しません。
親が、その子その子に合わせた行動を起こすしか方法はないものと考えています。
決して頭ごなしに学校に行かせたり、暴力をふるうといったことのならないように、丁寧に子どもに寄り添ってあげる必要があります。

学校にはそもそも行かなければダメ?

学校は大事です。
ですが、子どもの心をズタズタに傷つかせながら、行かせる必要はないですよね。

中学校生活の3年間は、子どもの人生の中でもほんのちょっぴりの期間です。
学校に楽しく行けるのであれば、沢山の学びもありますので、有効。
繰り返しますが、傷つくのが分かっているのに、それを我慢してまで行かせる程人生において重要なものでは決してないです。

学校に行かれなくても、生きていく選択肢は山のように残されています。
心配する気持ちは分かりますが、一旦学校のことは置いて、子どもに向き合ってあげる時間を作ってあげてください。

【合わせて読みたい!】

【中学生活】無理していかなくてもいいよ。人生休憩も大事だよ。

まずは親も子どもも「学校=絶対に行かなければならないところ」という固定観念を壊すところからはじめてはどうかと思うのです。
決して学校が必要ないものだと言いたい訳ではありません。

学校に必ず行かないといけないというプレッシャーから解き放って、子どもにとって何が最善か探すのが大事だと思うのです。

学校に行けなくなった原因を探す

既に分かっている場合もあるかもしれません。
子どもがなかなかしゃべらずに、全く分からない場合もあるかもしれません。
子どもからの情報で偏った又は誤った情報であるかもしれません。

なぜ、子どもは学校に行けなくなったのか。
どこに原因はあるのか。

ここは親としてしっかりと押さえる必要があります。

多感な子どもは、原因の根幹部分はなかなか話してくれない場合もあるようです。

この原因を押さえないことには、子どもが本当の意味での次に進むべき道というのは、見つからないのではないか。
また、同じ過ちを繰り返してしまう可能性があるのではないでしょうか。

親はしっかりと不登校になった原因を突き止める必要があると思います。

転校するという選択肢は適当か

学校に行けない日が続くと、子どもには焦りが出始めます。
当然だと思います。それこそ正常なことだと。
そして、親も焦る。

その時に、選択肢として上がるのが「転校する」ではないでしょうか?

全く新しい環境でゼロからスタートできるため、とても良い選択のように見えます。
しかし、私は全否定をするわけではありませんが、おススメできるものではないと思っています。どちらかというと、最終兵器。最後の最後の手法なんだと思います。

私がおススメしない理由は次のとおり。
もちろん、これを踏まえた上で転校させるという選択肢はあろうとは思います。

1 転校先は隣の校区の中学校だから

不登校になった理由は様々だと思いますが、不登校を理由に転校しようとする場合、その殆どは学校生活になじめなかったり、大なり小なりのイジメやトラブルが原因ではないでしょうか。

その際に選択肢として自宅から通える近くの校区に転校するという選択。

これ子どもにとってリスクの方が多いとは思いませんか。

SNSが発達しているので、塾等の知り合いを介して、転校することの噂が広まり、転校することのメリットが活かされないのではないか。

子どもが転校する理由が学校での生徒間のトラブルだとします。

トラブルの相手となった生徒はトラブルを抱えた相手、つまり我が子を憎んでいるかもしれません。

そんな中、転校していくと知ったら、行く先なんてすぐに分かりますよね。
そこの学校の友達等にSNSを通じてあることないことしゃべられたら、転校する意味なくないですか。

2 転校をした先ですぐに学校生活が順風満帆になるとはとても思えない。

今いる学校が最低な状況だから転校する。
この発想で転校したとします。

次の学校ですぐに友達に恵まれて何もなかったようにバラ色の学校生活って訪れるのでしょうか。

答えは否です。
これも決めつけたらいけませんが、例えば生死にかかわる何かがあったため、出来るだけ早く転校した方が良いといった深刻な問題の時には当然選択肢に含まれると思いますが、そうでない場合、簡単にバラ色の学校生活が送れるだろうと考えるのは安易過ぎますよ。

しっかりと転校元、転校先の先生などのフォロー体制も敷いた上で、万全の状態にして初めて行うべきです。

3 2度目はない。最終兵器を使うにはまだ早いのではないか。

転校するとして、そこで馴染めなかったからまた戻るという選択肢は許されません。

もし、馴染めなかった場合、また違う学校に転校しますか?
転校させますか?

もし、馴染めずに不登校になってしまったらどうしますか?
ずっと休ませますか?

子どもも親もつらいのはよくわかります。
最終手段を早い段階で使ってしまうと、その後の動きが取れなくなって、返って追いこむことになりえてしまうと考えます。

最終兵器は最後で使うから意味があるのです。
と、言いながらも、つかうタイミングはやはり親が決めなくてはなりません。
取り返しのつかないことになってもいけませんので、重要な局面には違いありません。

友達や学校のシステムを最大限駆使して、少しずつ子どもをほぐしてあげるしかない

結局、最初で述べたとおり、不登校の原因は千差万別であり、その子その子に応じたやり方で親と子どもが向き合い、解決に導いていくしかないのです。

その際に利用できるものはすべて駆使すべきです。

例えば、ママ友。
子どもがどのような状況なのか、友達関係はどうか、などママ友から得られる情報は大きいものがあります。

その関係性の先には、友達との関係性において、学校に行こうと思えるきっかけはやはり友達なのではないでしょうか。

保健室登校させることも一つ。
まずは留年を防ぐ必要があります。
子どもとよく話し合いを持ち、行ける時には保健室登校でも何でも授業には参加すること。テストなどは出来る限り受けること。これは大事だと思います。

勉強は遅らせるわけにはいかない

これは、不登校になるならないにかかわらず重要なことだと思います。
勉強は遅らせるべきではないです。

勉強ができるできないは、子どもの中学生としてのモチベーションを保つ上で絶対的に必要なバロメータです。

学校を休みがちになったとしても、出来る限り勉強が遅れないように、注意を払ってあげるべきです。
そうしないと、ますます学校に行くことができなくなります。
つまり学校に復帰するための気力というか、パワーを損なうことになるのです。

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今は全国どこに住んでいても、通信講座等が充実しているため、学校に通学しなくても、学力は落とさないようにする方法が沢山あります。

子どもの将来を考える上では、どうしても一定の学力は必須の条件となりますので、勉強はさせておくに越したことはありません。

まとめ:最後に

これまであれこれと書きましたが、変な誤解が生じてしまうのは本位ではありませんので、少しまとめたいと思います。

  1. 学校には行った方が良い
    その理由は、勉強はもちろんのこと、将来を通じて必要となる社会性を身に付けることができるから。また生涯の友人にも恵まれるかもしれないから。
  2. ある理由でどうしても学校にいけなくなった場合、絶対に行かせるほどのものではないことを理解しておくべき
  3. 不登校となってしまった場合、出来る限り転校はしないで解決できる方法を探るべき。転校はリーサルウエポンであることを理解しておく
  4. 特に不登校になってしまった場合でも、家庭内学習を行うなどして学力は落とさないように心がける。

これに尽きます。
結果的に学校に行けなかったとしても、将来何か支障が生じることのないように、しっかりとした基礎学力を身に付けて、親の愛情を注いでいただければ、一時的には学校に行けないことになっても、何も将来に向けて不安になる材料はなく、将来は明るいんです。
子どもにはそのような教育をしていきたいものです。

子どもの教育に正解はありませんから。

 

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