我が家は、県内を転々とする転勤族で県庁所在地に住んでいます。子どもは2人。5年前に生まれ育った町ではなく、県庁所在地に土地を買い、一戸建てを建てました。
特に子どもをお持ちの皆さんは、子どもが成長する中で持ち家やマンションを購入するか、賃貸に住み続けるか、漠然と考えながら暮らしていると思います。
ですが、突然、流行が押し寄せてくるように”家”について一体全体どうするのか、選択を迫られる時期がやってくると思います。
そんな時に、一つの事例として参考にしていただければと思い、記事にしていきたいと思います。
そもそも夫婦で漠然と考えていた「家」に対する思い
夫婦ともに田舎生まれ田舎育ちのため、ゆくゆくは戸建てを持ちたいという漠然とした気持ちを持っていました。
【我が家の理想のおうち像】
- 職場につながる市内電車等の沿線に建てたい!
- スーパーは歩いていける程近くがいい!
- 小中学校への通学がしやすいところがいい!
- 高速道路ICが近いところがいい!
- 集合団地(10軒程度の規模)がいい!
- 土地が安い方がいい!
実際にこの理想に基づいて場所探しをしてみても、到底そんな好条件の場所なんてあるわけありません。
何が問題なのか。そうです、お金です。お金があればすべて解決できるのかもしれませんが、理想の中に「土地が安く」という条件が入る限り、理想を叶えることができないことに気付くと思います。
理想と現実をきちんと理解することが第一歩
だと強く感じました。
とはいえ、家は小さくてもいいので、お庭や駐車場をできるだけ確保した家を建てたい、ということを考えていたと思います。
もう一つ、先にも触れたように、転勤族のため、結婚してから既に3回の引っ越しを経験していて、転勤の時期になると引っ越しとなるかどうか分からない時期から引っ越し先の賃貸アパート探しを暇あればするような感じでしたので、住む家に対するこだわりが強いと思っています。
家を建てようと考えた理由とタイミング
長女が幼稚園に入った時くらいから、夫婦間で「家」を買うことについて、話をする機会が増えてきました。
もともと、いつかは家を持ちたいと思っていた自分たちでしたので、自然と「軽く展示場巡りでもしてみる?」となっていきました。
「展示場巡りでもするか!=家を建てるタイミング」なんですよね
我が家の場合相当リサーチしました。リサーチにかけた労力について自慢できます。自分たちなりに、色々な角度から家探しについて考えました。
おそらく人生で最大の買い物。悩んで当然ですよね。
展示場巡りをすることを決めたので、新聞に入っているチラシやインターネット、展示場を片っ端から調べ、少しでも興味をもったり、引っかかる何かを感じたりすれば週末になると行ってみることにしました。
この時期は何かに取りつかれたように、寝ても覚めても家のことばかりを考えていたと思います。
家の種類についても、分譲マンションも見に行きましたし、建売戸建て住宅や注文住宅等、自分たちが考えるあらゆる選択肢を探りました。
買い物は何でもそうですが、それを考えている時が一番楽しいものです。
家についても、明らかに予算オーバーだけど、高級住宅街の分譲地にも足を運びましたし、遠い田舎にある注文住宅の展示場にも行っても見ました。
沢山の安い家、高い家を見ていくうちに、自分たちに合っているレベルの家はどれくらいのものなのかという感覚を少しずつ落ち着かせていったような気がします。
家を建てることにした決め手はなんだろう
展示場巡りをしていると、営業マンと会話をする機会が増えてきます。
はじめは「見るだけです。冷やかしできました。」などと、こちらも営業マンとの間に見えないバリアを張っていましたが、複数の営業マンと話しをしていくうちに、段々と「外壁はこんな感じの家がいいですねー。間取りは・・」といった具合にこちらもこなれてきて、少しずつ会話が弾むようになりました。
週末のルーチンのように、家探しをしていくうちに、「あー近いうちに“家”買うなー」という感覚になっていきました。
丁度タイミングがよかったのだと思いますけれども、子どもは幼稚園の年中さんで小学校に上がってからの引っ越しは出来る限りさせたくないと考えていました。
だとしたら、今が家を買うその時なんじゃないか。という気持ちになり始めました。
これといった決め手はないのかもしれませんが、家探しを始めたタイミングと子どもの小学校への入学が決め手だったのだと思います。
正直、賃貸物件には賃貸物件の良さもあるのですよね
家を建てる前には賃貸マンションに住んでいました。
先にも書いたとおり、転勤族で引っ越しを繰り返していましたので、家探しもお手の物。
住んでいた賃貸マンションは分譲物件だったこともあり、オール電化で3LDK。築年数が経っていたため丁度月の家賃を2万円値引きしたところの物件でとてもお得物件だったのです。
あまりに住み心地も良かったので、このまま住んでも良かったとの思いもよぎっていたと思います。
それに、支給される住宅手当が割と大きいので、実質の家賃などの負担額を考えても、大きな借金を背負ってまで持ち家の取得に手を出すのかとの葛藤がありました。
最終的には、今、持ち家を持っておかないと、年齢的にローンを組んで返済するのも大変になるし、田舎者だから一国一城の主になってみたかったというのも少しはあってか、程なくこの葛藤は消えていきました。
家を買うことは決めたけれど、マンションとするか、持ち家とするか悩みますよね
こうして「家を買う」ことは決めたものの、大きな決断をしたばかりなのに、すぐさま次の選択肢を迫られます。
家を持つことは、今でも「重たい選択」の連続だったと思います。
マンションにするの?持ち家にするの?
お互いにそれぞれメリット、デメリットがあります。他サイトに色々と参考になるサイトもありますので、詳述はしないことにしました。
私は、頭の中では「戸建て住宅」を選択する、ということは決めていました。
とはいえ、後で後悔するのも嫌だったので、展示場巡りの中でマンション物件も同時に探していました。それぞれに利点も多くあって、探せば探すほど悩んだのを覚えています。
極論は、「街中に住みたいかどうか」なんだと理解することにしました。
利便性を考えると街中がいいに決まっています。
ですが、犠牲を払わなければならいことは、
・庭が持てないこと。
・住んでいる限り共通経費、駐車場代等を支払わなければならないこと。
・将来建て替えや老朽化が発生したときに、自分のタイミングではなく、住人全員のタイミングで物事を決定していかなければならないこと。
などを考えた時、我が家の生活スタイルにマンション生活は合わないなという結論に達しました。
その思いは、今でも変わっていませんので、戸建て住宅を選択したことは間違っていなかったんだと思います。
次、どこの会社にお願いして建築するの?
世の中には、無数に家を建ててくれる会社って存在しますよね。
その中から自分に合った家づくりをしてくれる会社を見つけるのは容易ではありません。
我が家の場合、まず会社を色分けして考えました。
- 有名な大手注文住宅
- 工務店などの地域の会社
- 特殊な工法や輸入住宅等を売りにしている会社
1.有名な大手注文住宅
このカテゴリーの中にも沢山の会社がありますよね。
テレビのCMでよく見かける建築会社などがそうです。
それぞれ様々な特色がありますし、集合展示場等だとまずこの大手注文住宅会社が展示していますので、どこかで名前を聞いたことのある会社ということで安心感は抜群です。
それに、大手注文住宅の中でも、会社によって割と価格帯はすみ分けがされていて、予算に応じて会社を選択しやすくなっています。
我が家の場合は、展示場を何度も行くにつれて、その時に担当してくれる営業マンのお給料やテレビや新聞などの広告代も家を買う時のお金に含まれているのだなと思うようになってしまい、注文住宅は選択肢から外れました。
否定をしたいわけではないのです。ただ我が家のスタイルに合わなかったというだけで、注文住宅には注文住宅の良さがあって、例を挙げると、自分に合った家を建てる際に豊富な事例を持っていることや知名度の高い会社に注文することができ、スタート時点から信頼感があることなどだと思っています。
2.工務店などの地域の会社
結果的に我が家はこちらにお願いをしました。
工務店というと昔ながらの大工さんのいる小さな会社のイメージがあるかもしれません。
私もそう思っていましたし、たまたまその会社を見つけていなければ、知り合いのいない工務店さんに飛び込みで入っていて家を建てるということまでは出来なかったと思います。
その会社との出会いは、インターネットで建築会社を探していた時に、ホームページがしっかりとした会社が目に留まりました。なんとなく施工事例等を見ていると、雰囲気のいい家を建てているなーと思っていた会社だったんです。
とても良い家を建てている工務店さんだとしても、ホームページが弱い会社にはお願いしたいとは思わなかったと思います。
そして、ある日ドライブをしているとたまたまその会社の営業所を見つけたので、電話でアポを取ってから訪れてみたのでした。それが出会いです。
その会社は、若い人ばかりで立ち上げた会社で、当時、急成長中ではありましたが、まだまだ新しい会社でした。
設計士が直接営業と打合せを行うというスタイルで、家を建てたい人(私)と家を設計する人(設計士)が営業マンを通さずに直接コミュニケーションを取りながら話を進めていくという、無駄のない合理的なシステムを既に構築されていました。
また、設計士の方は私よりも若い方で、専門用語を並べ立てられてこちらの思いを伝えられなかったり、家の形を押しつけられたりといといったすれ違いがなく、思ったことを言い合いながら家づくりができました。
色々な視点から会社選びをされると自分に合った会社を見つけられるのかなと思います。
3.特殊な工法や輸入住宅等を売りにしている会社
少し話が逸れてしまうかもしれませんが、実は私には夢がありました。
「薪ストーブをインストールしたログハウスに住みたい」というものです。
私が住む地域に、偶然ホームページ上で見つけたフィンランドログハウスに特化した輸入ログハウス専門工務店が存在していて、目をつけていました。
展示場には何か所も足を運びました。社長さんとも何度も話ました。
とても熱意があり、すぐれたログハウスを建てられていると感じましたが、結果的には断念しました。
断念した理由は、高い、高すぎます。
私の収入ではとても建てることはできませんでした。
地域には、こだわりをもって素敵な家を建てようとしている会社が必ずあります。
一生に一度の買い物です。貪欲に色々なお店を訪ねて自分だけの家を建てていただきたいです。
建築会社を選ぶ決め手は何だったの?
建築会社を選ぶ決め手は・・・インスピレーションです・・。
どこの会社も不適正な建築や不良施工を行う会社でないと仮定した場合、結局自分たちの思いがどれだけ、その会社とマッチしているかどうかなんだと思います。
家づくりは、お金をかければかける程、高級な家を建てることができます。
例えば最安と言われている注文住宅の会社ですべてオプションで高級材を使うようにお願いしたとしたら、当然値段は高級注文住宅の会社の見積もりと変わらないくらいの値段になるのです。
会社のブランドを買いたいというのでなければ、建てた建物の価値と値段は大きくは違わないものだと思いますので、自分のスタイルにあった会社が結局選ぶ決め手となるのだと思います。
予算はどうやって決めたの?
私がお願いした会社では、他の会社では見られなかった見積の出し方をされていました。
このことは、私が信頼してお願いすることとなったポイントの一つにもなりました。
見積書を作成する際には、普通、出来るだけ安く見積もってお客に割安感を抱かせることを考えるのが一般的だと思っていましたが、お願いした会社では、違いました。
減算式だったんです。まず坪数に対して値段提示をされました。
この値段で我が社ができうる一番良いグレードの家を建てます、と。
そして、不要なハイグレードのオプションは除いていきましょう、といった感じです。
この販売の仕方は自信がなければできないものだと思います。
最初値段を見た時は、相当高いなという印象を与えるのですから。
でも、安い注文住宅だと逆に最低のグレードのオプションが組まれていて、後でこうしたかった、ああしたかったとグレードを上げていきますので、結果、想定していたより高い買い物をしてしまうことになります。
結果的にどちらが良いかは自ずと答えがでてきますよね。
絶対前者の方が納得できる買い物ができると思うのです。
そして、家本体にかかるお金に土地代、外構工事や税金、照明代や家具、カーテンなどの経費までおおよその見積もりを踏まえて、この家を建てるとあなたはこれだけのお金を用意しなければいけませんよ、といった見積書を提示してくれました。
頭の中で複雑な計算をしなければいけないものを1枚の紙に整理してもらえることのありがたさといったらありません。
沢山の会社にざっくりとした見積書を提示いただきましたが、このような提示をされたのは、この会社だけでした。
結果、この見積額が家を建てるのに必要な経費=予算となったのです。
間違っても、家代だけをもって、予算額目いっぱいとすると後で痛い目にあいますので、お気を付けください。
我が家のように、大した貯金もなく、全額ローンで建てる場合は特に注意してくださいね。
このようにして、我が家の家づくりはスタートしたのでした。
今回は主に建築会社を選択したときの思考についてまとめてみました。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
続編を書いていきますので是非そちらも読んでいただければ幸いです。
おわり。
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